七飯町長 中宮安一
1 はじめに
平成23年第1回七飯町議会定例会の開会に当たり、平成23年度の町政執行に臨む基本方針と施策の一端を申し述べ、町議会議員の皆様をはじめ、町民の皆様のご理解とご協力をお願い申し上げます。
昨年は、再び町政を担当させていただいた二期目のスタートの年であり、改めて、町政執行の重責を与えられた感動を胸に、初心に立ち戻り「町民のしあわせ」を基本姿勢として、積極的に町政を推進してまいりました。
この間、議員各位をはじめ町民の皆様には、深いご理解と温かいご支援を賜り、町政が順調に進展していることに心よりお礼申し上げます。
今日の経済情勢は、一部持ち直しの動きがあると言われているものの、実感としては感じられず、地域経済の低迷は慢性的とも言え、厳しい雇用状況や個人消費の伸び悩みなど、町民の皆様を取り巻く生活環境に大きな影響を及ぼしています。
こうした厳しい状況の中においても、町政の進展と町民の皆様のしあわせを目指し最大限の努力をし、地域経済の活性化、少子高齢社会に対応した施策の推進、美しい自然環境に調和したゆたかな暮らしなど、多くの行政課題の解決に邁進し、夢と希望に溢れた「住みたいまち・住み続けたいまち“七飯町”」をしっかりと築いていかなければなりません。
私は、町政を担って以来、行政は黒子となって温もりのある地域コミュニティの形成を支援し、地域と行政が役割分担できるまちを目標として、町民の皆様との対話を重視するとともに、町民の皆様の代表機関である議会のご意見を真摯に受け止めながら職務を遂行してまいりました。
このことは、これからも変わるものではありませんので、改めて、議員各位をはじめ町民の皆様のより一層のご支援、ご協力をお願い申し上げます。
2 町政に臨む基本姿勢について
私は、「住みたいまち・住み続けたいまち“七飯町”」を目指していくことを町民の皆様にお約束をして町長に就任いたしました。
この約束を果たしていくために、高齢になっても充実した暮らしができ、安心して子どもを産み育てることができる環境づくり、暮らしを支える産業の振興に全力を傾注してまいります。
我が七飯町の人口は、昨年実施した国勢調査の速報値では28,468人で、前回の調査に比べて44人、率にして0.15パーセントの増にとどまり、増加率の鈍化が顕著になってきています。
国立社会保障・人口問題研究所では、日本の総人口が減少していく中において、七飯町の人口も2020年には25,976人、2030年には23,394人に減少していくと推計しており、これまで人口の増加を続けてきた本町にとっては憂慮すべき事態となっています。
人口の減少に伴って生じる医療、福祉、介護等への対応、子育て環境の整備、地域産業の振興などの諸課題は深刻であると受け止めなければなりません。
人口に関することは、時代の変遷とともに今日に至ったものであり、一つの地方自治体の取組では限界はあるものの、今、行政としてできることを積極的に推進してまいります。
また、北海道新幹線の開業は、函館総合車両基地が建設されている本町にとって、活性化を図る上で絶好のチャンスと捉えています。車両基地の最大限の活用を図るには、札幌延伸が不可欠であることから、要望活動を強く推し進めていくとともに、観光資源や物産のピーアール活動を強力に行ってまいります。
本年度予算については、健全財政の堅持を念頭に置き、一般会計の予算規模は94億円で前年度の政策予算を含んだ予算と比べると7,600万円、0.8パーセントの減で、前年並みの規模といたしました。
国民健康保険特別会計をはじめとする特別会計の総額は65億9,900万円で、前年度に比べ1億6,340万円、2.5パーセントの増といたしました。
3 主要施策の推進について
町政の各分野にわたる基本的な方向性を示し、平成23年度の主な施策について次のとおり申し上げてまいります。
第1 くらし充実・のびのび安心のまちづくり
生活基盤の分野について述べてまいります。
昨年12月には、東北新幹線が新青森駅まで全線開通し、長年の夢であった北海道新幹線は平成27年度開業に向け、函館総合車両基地の造成や飯田高架橋工事など着々と進捗しております。
新函館(仮称)駅までの早期開業と札幌延伸に向けた要望活動の強化、町民の皆様や子ども達への啓発活動に一層の取組を進めてまいります。
北海道縦貫自動車道については、「(仮称)大沼インターチェンジ」が「大沼公園インターチェンジ」に決定され、平成24年度の開通が予定されています。
これにより、大沼観光の振興や農産品などの物流の拡大・高速化の推進が図られることを期待するとともに、続く七飯インターチェンジまでの早期着手を関係機関に要望してまいります。
また、北海道新幹線新函館(仮称)駅の開業による通行車両の増加により、交通事故の多発や国道5号の渋滞が予想されることから、その緩和措置についても国の機関に要望してまいります。
中島臨工通については、現在、北海道による道道大野大中山線の一部が整備中であり、街路計画路線を道道に昇格し継続して整備するよう強く要望してまいります。
道道である大沼公園鹿部線、大沼公園線、大野大中山線及び新函館停車場七飯線(仮称)についての整備促進を関係機関に要望してまいります。
町道及び生活環境道路の整備については、社会資本整備総合交付金事業2路線、地方特定道路整備事業3路線、単独事業6路線及び北海道新幹線関連事業として2路線の測量調査、路盤改良、舗装、側溝整備、用地買収等を実施します。
河川については、二級河川久根別川広域河川改修事業と併せ、関連する二級河川藤城川等の整備促進を関係機関に要望してまいります
次に、住宅・市街地の整備に関しては、良質な住宅、居住環境を再生するため、鳴川高台団地の最終棟である5棟目の建替工事を継続し、本年7月末完成を目指します。駐車場等の外構工事も併せて実施し、今年度で鳴川高台団地の建設事業は完了します。
また、市街地の空洞化防止や街並み景観維持、防犯などの観点から、空き家住宅の対策が重点課題の一つと捉えており、平成23年度内に住生活基本計画を策定してまいります。
昨年、北海道の交通死亡事故は、東京都と並び215名となり全国ワースト・ワンとなりました。本町においても、交通事故発生件数が77件、重軽傷者数が99名と交通事故は依然として多発傾向にあります。77件のうち、死亡事故は4件で、4名の尊い命が失われておりますが、いずれも七飯町を通過する車両によるものです。
本町は、幹線道路である国道5号があり、事故に遭う危険性高いことから、家庭、学校、地域そして関係諸団体などが総ぐみで交通安全運動を推進してまいります。
また、町民の皆様の人権が擁護され、犯罪や事件・事故に巻き込まれることのないよう、公用車に青色灯をつけた「七飯町安全・安心パトロール隊」によるパトロール活動に取り組み、被害の未然防止に向け、地域や関係機関と連携をとりながら、子どもや高齢者をはじめとした全ての町民の皆様が、安心して暮らせるまちづくりを目指してまいります。
平成22年3月に七飯町耐震改修促進計画を策定し、昨年10月には地震防災体験学習会を実施しました。本年度から、昭和56年以前に建築された一般住宅の簡易耐震診断を無料で実施し、建築物の地震に対する安全性の向上を計画的に推進します。
昨年は駒ケ岳登山の赤井川登山道が解禁となりましたが、今年は銚子口登山道についても解禁とすることから、入山者の安全確保のため登山道内に防災無線の屋外子局を1箇所増設します。
また、万一の駒ケ岳噴火災害に備える避難訓練を継続して実施してまいります。
あわせて、住民の自主防災組織の育成を推進してまいります。
消防については、今年度は、消火栓を峠下地区に10基、上藤城地区に2基、軍川地区に1基新設します。
大中山分遣所及び大沼分遣所の外壁の塗装の剥離が著しいため、外壁を塗装し消防施設の整備を図ってまいります。
第2 うつくしさ満喫・かいてき確保のまちづくり
第2は、環境保全の分野です。
大沼国定公園の豊かな自然環境と美しい景観を未来に向かって保全するため、「大沼環境保全計画」「大沼地域活性化ビジョン」に基づいた対策を継続的に推進してまいります
水質保全対策としては、大沼環境保全対策協議会を構成する関係機関と連携し、湖水や流入河川の監視と測定及び下水道処理区域外の合併処理浄化槽の設置を促進してまいります。
自然環境保全対策としては、平成22年度予算に計上し本年度に繰越した、ヨシを植栽した浮島の設置事業により湖沼景観と魚類等の生息環境の保全に取り組んでまいります。
普及啓発活動としては、大沼の自然環境を次世代に引き継ぐ取組として、引き続き小中学生及び七飯高校生への環境学習を実施してまいります。
森林は、木材の供給ばかりでなく、水資源のかん養や山地災害の防止など、豊かな生活を営む上で重要な役割を果たしております。このため、自然環境の保全と町有財産の適切な管理のために、主伐、除間伐、造林など町有林の整備を行います。
次に、廃棄物対策に関しては、環境に対する負荷を軽減するために、ごみの減量化、分別の徹底、不法投棄の防止を継続して推進してまいります。ごみ処理経費の縮減対策については、生ごみの分別化を実施し、焼却処理から環境に配慮した新たな処理方法の検討を進めてまいります。
循環型社会形成の充実については、バイオマスタウン構想の実現に向けた取組を継続して検討してまいります。
温室効果ガスの削減については、行政、事業者及び町民の皆様それぞれが、排出ガス抑制に関して、できることから取り組むように普及啓発活動をとおして地球温暖化防止の推進に努めてまいります。
町としては、平成8年に購入し、故障が目立ち、修繕料がかさんでいる第一公用車をハイブリット車に更新してまいります。
水道については、安全な水道水を安定的に町民の皆様に供給するため、各種道路工事の実施に伴う配水管の移設工事を行うとともに、七飯上水道では緊急時に備え、大川地区に予備水源としての深井戸水源整備工事を実施してまいります。また、昨年策定した配水管更新基本計画に基づき、七飯上水道、藤城・大沼簡易水道区域内の老朽管更新事業を実施してまいります。
下水道の整備については、鳴川地区・中野地区の汚水管渠新設工事を実施してまいります。また、大沼下水浄化センターでは、年次計画に基づき機械・電気設備の更新事業を実施してまいります。
次に、平成17年度に工事着手した七飯総合公園は、今年度は一部敷地の造成を行い、休憩施設や園路広場等を整備し事業は完了します。今後は、緑豊かな憩いの場としてご利用いただけるように維持管理してまいります。
第3 やさしさ溢れ・いきいき現役のまちづくり
第3は、保健・医療・福祉の分野です。
ヒブワクチン、小児用肺炎球菌ワクチン及び子宮頸がんワクチンの接種については、昨年半額助成でスタートし、本年1月から全額助成に拡大しましたが、今年度も継続して全額助成してまいります。
女性特有のがん検診事業については、医療機関と連携し、乳がん・子宮がん検診の受診率向上を図ってまいります。
妊婦健康診査については、引き続き14回の公費負担を行い、安心して出産のできる環境づくりを推進してまいります。
また、従来から実施している人間ドック、脳ドック、がん検診及びインフルエンザ予防接種の助成を今年度も継続し、疾病の早期発見、早期治療を促し、町民の皆様がいきいきと輝いて暮らすことができるように地域保健の推進を図ってまいります。
町民の皆様が安心して休日及び夜間の医療サービスを受けることができるよう、町内医療機関及び函館市夜間急病センターとの連携を引き続き図ってまいります。
重度心身障がい者、ひとり親家庭及び乳幼児医療費助成については、本年度も引き続き北海道の施策より助成範囲を拡大して助成を行ってまいります。
福祉施策については、本年度は、地域福祉計画、介護保険事業計画、障がい福祉計画及び高齢者保健福祉計画を網羅した総合保健福祉計画の見直しの年であることから、町民の皆様の意見を反映するためアンケート調査等を行い、福祉施策の充実に努めてまいります。
また、地域福祉の一層の向上を目指し、引き続き地域福祉の要である社会福祉協議会への支援を行うとともに、地域要援護者支え合い事業の推進体制の強化を図ってまいります。さらに、社会資本整備総合交付金を活用して4年計画で小型除雪機械を購入し、高齢者宅等の除雪作業の効率化を図ってまいります。
社会福祉協議会、民生委員・児童委員、町内会、事業所等との連携を一層深め、高齢者や障がい者など社会的弱者が地域で孤立しない取組や低所得者対策など地域福祉の充実に努めてまいります。
高齢者や障がい者などの交通弱者の足(移動手段)を確保することは行政の大きな課題であることから、継続して検討してまいります。
次に、高齢者福祉については、引き続き入浴割引や米寿、喜寿の敬老祝品、百歳の敬老祝金を贈呈してまいります。
高齢者の自主的な組織である老人クラブや老人クラブ連合会、高齢者の手作り企画であるローレンピックなど、高齢者の自主的な活動に対する支援をしてまいります
また、昨年度構築した七飯町高齢者安心ネットワーク事業の地域への浸透を図るため、模擬訓練の継続実施と併せ、未帰宅者が発生した場合の対応マニュアルを全戸に配布してまいります。
認知症高齢者グループホームのスプリンクラーについては設置が進んでいますが、高齢者福祉施設など自力移動が困難な方が入所する施設の災害時の避難のあり方について検討を進めます。
障がい者福祉については、障がいのある人が地域の中でいきいきと暮らしていくための自立支援、就労支援、当事者団体の活動支援、障がい者同士の交流支援などの取組を進めます。平成24年2月に、本町において開催が予定されている北海道冬季障害者スポーツ大会を支援してまいります。
また、平成24年4月1日から精神障害者通所授産施設「ぽぽろ館」が障害者自立支援法適用施設となり、指定管理の更新時期とも重なることから、運営のあり方について検討します。
介護保険事業については、地域密着型施設の整備計画に連動して、平成24年度から介護保険料の増額が予想されることから、一緒に見直しをする高齢者保健福祉計画の中で、高齢者の主体的な健康の維持・増進、福祉ボランティアや世代間交流の活動などに対して、町としての支援策を検討します。
また、近年課題となっている若年性認知症についても、理解を深めるとともに、就労支援などの取組を進めます。
平成元年に購入し、22年が経過した町有バスあかまつは、老朽化によりエンジン等の故障が頻発し、修繕料もかさんできています。
行財政改革においては、あかまつの存続について議論された経緯はありましたが、あかまつはコミュニティ活動を支援していくために、また、町民の皆様の要望の強いサービスの一つであることから、定員42名の中型バスに更新してまいります。また、町有マイクロバスについても、平成2年に購入し、老朽化が著しいことから、平成24年度以降に中型バスに更新し、効率的な運用を図りながら、より一層の住民サービスの向上・充実を目指してまいります。
少子高齢化が進む本町は、高齢者のみの世帯が増加しており、外出が困難で日用品や食料品等の生活必需品調達に苦慮されている方々も多いことから、町内会や商工会等との連携協力のもと、社会福祉協議会が推進している「気配り・目配り運動」を発展させた「安心の御用聞き」等の支え合い事業制度を創出して、地域コミュニティの構築と生活基盤づくりを進めてまいります。
子育て支援については、保健師と保育士が新生児のいるすべての家庭を訪問し、育児に関するさまざまな不安や悩みの相談に応じていくために「こんにちは赤ちゃん事業」を継続して実施してまいります。
赤ちゃんと保護者が、絵本を介してゆっくりと心を触れ合うひとときをつくり、コミュニケーションを深めるブックスタート事業も併せて推進してまいります。
民営化した七飯ほんちょう保育園に、2箇所目となる町営の「子育て支援センター」を開設し、子育てサロンの自由開放や子育て講座など、子育てに関する相談や悩みの解消のための地域の子育て支援の拠点といたします。
保育所に入所中の児童が、病気等により集団保育が困難になったときに一時的に保育する病児・病後児保育について関係機関と協議を進めてまいります。
学童保育クラブについては、第2期目の指定管理者を指定し事業を推進してまいります。また、定員を超えている施設もあり、民間学童保育クラブの活用も含め施設整備について検討するとともに、学童保育クラブのない小学校区の児童に対し、学校から学童保育クラブまでの交通費を助成してまいります。
国民健康保険については、収入の確保を図るため、前年同様にコンビニ収納、口座振替の奨励や滞納整理機構に委託する等、収納率の向上に努めるとともに、課税限度額等国民健康保険税を見直し、健全な国民健康保険運営を目指します。
医療費適正化対策については、男女ともに高血圧症、糖尿病などにかかる傾向が強いため、特定検診及び特定保健指導の実施を推進してまいります。
第4 すくすく育ち・地域に貢献のまちづくり
第4は、教育・文化の分野です。
未来を担う子どもたちが、豊かな心を持ち、学力・体力を向上できるよう教育環境の充実に努めてまいります。 児童・生徒の安全確保については、保護者、地域、学校及び行政が一体となって、青色回転灯をつけた公用車による安全・安心パトロール、腕章をつけての巡回、子ども110番の家ののぼりの設置など引き続き実施してまいります。
藤城小学校屋内体育館建設については、平成22年度予算に計上し本年度に繰越をし、早期完成を目指してまいります
また、全小中学校の耐震診断が完了しておりますが、七飯中学校校舎棟の一部に補強が必要と診断されたことから、耐震補強及び長寿命化の実施設計に着手します。
懸案であったトルナーレのクラブハウスの建設についても「北海道森林整備加速化・林業再生事業」を活用して平成22年度予算に計上し本年度に繰越をし、早期に完成させスポーツ施設の充実を図ってまいります。
生涯教育は、「まちづくり」「人づくり」の観点から町民の皆様が主体的に参画し、社会の変化に対応できる生涯教育を進めるため、家庭や地域社会において活発に活動できる多種多様な生涯学習環境の構築に向けて取り組んでまいります。
教育行政方針の詳細については教育長より示されますが、その方針を尊重してまいります。
昨年4月に、コンコード・カーライル高校と七飯高校が姉妹校の提携を結び、今後も末永い交流を願い、七飯高校生約50名が吹奏楽の交流演奏などのためにコンコードを訪問いたしますので、これを支援してまいります。また、七飯高校生の訪問に合わせ、これまでどおり中高校生8名と町民代表3名をコンコードに派遣してまいります。
夏の風物詩として定着した財団法人北海道国際交流センター主催の「国際交流夏のつどい」は、異文化を理解する交流事業として本年度も継続実施してまいります。
第5 はつらつ働き・豊かさ実現のまちづくり
第5は、産業振興の分野です。
農業については、町の基幹産業であり、国の「食料・農業・農村基本計画」に基づいて推進してきておりますが、国全体としてかつてない厳しい状況が継続されております。
新たな対策を最大限に活用しながら活力溢れる力強い農業・農村づくりに向けて取り組み、夢と希望が持てる安定した経営ができる元気な農業を推進してまいります。
平成23年度から本格的に実施される農業者戸別所得補償制度や水田・畑作経営所得安定対策、経営体育成支援事業、振興作物定着促進事業等を有効に活用し、地域の需要に即した高品質で安全・安心な農畜産物の安定生産や農業経営の安定に努めてまいります。
また、七飯町のクリーン農業の象徴であり七飯町の農村景観としても定着しているマリーゴールドについては、これまで以上に支援を強化するとともに、西洋農業の発祥の地である七飯町農産品の消費拡大に取り組んでまいります。
七飯町のブランドであるクリーン農業を推進して安全・安心な七飯の農畜産物の生産、消費拡大を進めることで農業所得を増加させ、生産者、関係団体等との緊密な連携のもと、安定した持続的農業振興を図るための後継者の育成及び確保を図ってまいります。
地域の特性である複合経営を基礎に、環境との調和を図りながら、地域の特色ある資源をいかした地域自らが創意と工夫を凝らした地域ブランドづくりを進めるため、地元「農・水・商・工」産業との連携強化を図り、地域活性化に向けた付加価値の高い産品づくりを進めるとともに、持続的で豊かな農業基盤づくりを進め、消費の促進による地域の食料自給率の向上を目指してまいります。
同時に、食の安全・安心の確立を目指し、耕畜連携の取組強化により有機質肥料による土づくり等循環型クリーン農業を推進し、産地の差別化を図り「安全で安心な七飯の農畜産物」の地産地消に努めてまいります。
次に、豊田地区の道営経営体育成基盤整備事業は、昨年度に換地処分を行い完了いたしました。豊田南部地区については、本年度は用地確定測量を実施し、換地業務を行い平成24年度の完了を目指してまいります。
大野平野地区の国営農業用水再編対策事業は、昨年度に大沼取水口や久根別幹線用水路の工事を行い、今年度は引き続き、幹線用水路等の工事を行ってまいります。
畜産・酪農については、国内外において口蹄疫、高病原性鳥インフルエンザが発生し、さらなる食の安全が強く求められていることから、自衛防疫組合や関係機関と連携を図り、疾病の蔓延防止に努めてまいります。
町営牧場の道営草地整備事業は、平成24年度の完成を目指し、本年度は草地改良整備、草地造成整備や看視舎整備を実施します。
また、昨年から実施しております搾乳関連排水浄化施設設置事業についても継続して推進してまいります。
林業については、林業従事者の高齢化や後継者不足等で適切な森林整備の遅れが懸念されていますが、「森林整備地域活動支援交付金制度」の継続とともに、「21世紀北の森づくり推進事業」を活用するなどして森林整備に取り組むとともに、地元産木材の利用として、木工品、チップ等の活用拡大を図ってまいります。
北海道新幹線開業により道南と東北との経済交流の加速化が予想され、また、北海道物産展が昨今のブームとなっていることから、東北、北関東方面へ観光や物産の宣伝活動を行ってまいります。
また、スポーツ合宿誘致や各種イベントと連携した物産販売や、東京及び札幌の両ふるさと七飯会との交流などをいかして、町内物産の宣伝活動についても引き続き推進します。
商工業については、中小企業の経営安定と経営基盤強化のため、七飯町商工会との緊密な連携のもとに個人商店、中小企業等の資金繰りを支援するため、商工業経営安定資金融資の活用を継続するとともに、地元企業と農林水産業との連携による地域資源を活用した新たな特産品の開発や商品化を支援します。
また、七飯町商工会が中心となって昨年実施した「あかまつ街道納涼祭」が、七飯町民の夏祭りとして、また、町民の皆様の交流の場として発展するよう支援してまいります。
観光については、旅行形態の変化や多様化、経済状況等により観光入込客が減少していましたが、平成22年度は微増ながら回復の傾向にあります。
本町は、宿泊施設や土産店の撤退が続いている状況にありますが、昨年12月には東北新幹線全線が開通し、今後は、北海道縦貫自動車道「大沼公園インターチェンジ」や北海道新幹線新函館(仮称)駅の開業を集客のビジネスチャンスと捉え、昨年度設立した一般社団法人七飯大沼国際観光コンベンション協会と連携して、観光客誘致活動を積極的に推進してまいります。
最近の旅行傾向は、名所・旧跡の見学だけではなく、ガイド付きの自然探訪や本格的なハイキング、トレッキングなど目的志向を持った「体験観光」への需要が高まってきていますので、大沼国際交流プラザを拠点としたボランティアガイド等の育成、恵まれた自然と町内産業とを連携させた体験型観光を推進します。
また、外国人観光旅行者のうちアジアからの旅行者が全体の6割を占め、近年は台湾・韓国からの入込みが急増していることから、新たに中国語、韓国語の観光パンフレットを作成し、外国人観光客に対し効果的な誘致宣伝活動を展開します。
労働については、景気の低迷が続く中雇用情勢は厳しさを増し、特に新卒者には深刻な状況が続いております。
このことから、町臨時職員の採用の際には高校新卒者への配慮や町内在住失業者の臨時雇用など、緊急的な雇用対策を進めるとともに、南渡島通年雇用促進支援協議会やハローワークとの連携のもと、冬期間に失業となる季節労働者の就労確保、雇用情報の収集や提供、さらには、勤労者の健康と安全の確保など労働福祉の向上に取り組みます。
また、高齢者の能力や希望に応じた就業機会を確保するため、七飯町シルバー人材センターへの支援を継続するとともに、障がい者の雇用の確保に努めます。
峠下流通関連団地は、5年間で約8割の土地を売却し、5社の企業を誘致しましたが、引き続き残りの区画地販売と企業誘致を積極的に進め、雇用の拡大と地域の活性化を図ります。
消費者対策については、高齢者がターゲットとなる消費者トラブルが年々巧妙化しており、また、インターネットに起因する相談も青少年を中心に増えつつあります。専門的な知識を備えた消費生活相談員を配置して、中学校や町内会、各種団体等へ相談員を派遣し、啓蒙活動を積極的に行い被害の未然防止を重点に取り組みます。
第6 みんなで集い・着実に前進のまちづくり
第6は、行財政の分野です。
町民本位の行政を執行するために、平成21年度から実施している出前町長室を引き続き開催してまいります。
平成22年度は、町内会や老人クラブなど6団体から要請をいただき、各地域にお伺いし町政や地域で決めたテーマについて対話してまいりましたが、町政の主役である町民の皆様の生の声をお聞かせいただく機会として、今年度も積極的に取り組んでまいります。
行政事務については、さらなる行政の簡素化・効率化を図り、少ない予算で最大のサービスを提供できるよう、第4次行政改革大綱の計画的な実施と適切な進行管理を行い、選択と集中で持続可能な行政運営を基本に、地域と行政の協働(役割分担)のもと、積極的に行政改革に取り組みます。
また、町有施設の効率的な運用を図るため、民間委託や指定管理者制度の活用など民間活力を積極的に導入します。
町財政の根幹である町税については、納税に対する意識の啓発や不公平感の解消のため、法に基づく滞納処分を強化するとともに、未納金の縮減を目指します。
平成23年度までの使用期限である総合行政情報システム「わぴあ」については、本年度を移行期間として、新たな総合行政情報システムへ随時更新し、効率的な運用の確立を構築してまいります。
4 むすび
平成23年度の町政を執行するに当たり、時代のすう勢に十分に配慮しつつ所信の一端を申し述べました。
国は、深刻な財政状況の下で「人」への投資、新しい公共、地域主権などの改革を進め、「経済成長」「財政健全化」「社会保障改革」を一体的に取り組んでいくとしています。
本町としても、今日の厳しい難局を乗り越えていくためには、町民の皆様とともにお互いに知恵を出し合いながら行政運営を進めていかなければなりません
多様化・高度化してきている行政サービスに応えていくには、行政ばかりでなく、町民の皆様も地域のためにできることを少しずつ実践していくことが「住みたいまち・住み続けたいまち“七飯町”」のあるべき姿であると考え、これを私の信条としております。
内外ともに厳しい状況の中でありますが、町の発展と町民福祉向上のために私をはじめ職員一同、自覚と責任感を持って、法令を遵守しながら職務を遂行してまいりますので、議員各位及び町民の皆様のより一層のご理解、ご協力をお願い申し上げまして町政執行の所信とさせていただきます。
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