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令和8年度 七飯町施政方針

七飯町長 杉原 太

1 はじめに

 令和8年第2回七飯町議会定例会の開会に当たり、本年度の町政執行に臨む基本姿勢と施策の概要を申し述べ、議会議員の皆様をはじめ、町民の皆様のご理解とご協力をお願い申し上げます。

 去る3月22日に執行されました町長選挙において、多くの町民の皆様から温かいご支持とご支援を賜り、引き続き町政を担わせていただくこととなりました。選挙時には、多くの激励とともに、厳しいご意見もいただきました。私はそれらすべてを「町を良くしたい」という皆様の切実な願いとして真摯に受け止め、深く肝に銘じてまいります。

 これからの任期は、これまでの4年間の経験と実績を礎とし、七飯町の輝かしい未来を切り拓くための重要な期間です。
 皆様のご期待に誠心誠意お応えし、町発展のために全力を尽くす決意でございます。

 「ひと・自然・未来が調和するまち『ななえ』」の実現のため、私は次の5点を政策の柱に掲げました。

 1 こどもと家族を支えるまちのため、
  「笑顔あふれる七飯町をみなさんと」
 2 住み慣れた地域で誰もが笑顔で暮らせるまちのため、
  「地域の力を一つに豊かな七飯町に」
 3 農業・観光など基幹産業の振興で活力を生み出すため、
  「農業をはじめとした食と観光振興を」
 4 命と暮らしを守り、未来へ続く基盤をつくるため、
  「安全・安心で持続可能なまちづくり」
 5 計画的かつ効率的な運営による、
  「堅実な行財政運営による安定した行政」

 政策を進めるためには、未来を憂うだけでは何も変わりません。10年後、20年後のこどもたちがこの町の景色を見て、故郷に誇りを持てるよう、私は先頭に立ち、自ら汗をかき、この町の可能性を切り拓いていく覚悟でございます。
 本年度のみで実現できることには限りがあるかもしれませんが、山積する課題は待ってはくれません。何が町にとって最善か、町民の皆様が納得できるサービスを提供できているのかを常に自問しつつ、スピード感を持って、「ひと・自然・未来が調和するまち『ななえ』」の実現へ、そして「町民の声を生かして創る七飯町」の具現化に誠心誠意努めてまいります。

2 町政に臨む基本方針 

 本年度の町政に臨むに当たり、基本方針を申し述べます。
 本年度は「第6次七飯町総合計画」の始動の年です。総合計画前期の最終年である令和12年度には、当町の人口は、25,700人を下回ると推計されています。急激な人口減少への対応は喫緊の課題であり、いかに歯止めをかけるかが将来のまちづくりの要となります。

 「第3期総合戦略」を指針とし、人口減少への対応として次の4つの基本目標に沿った施策を実行してまいります。
 1 子どもを安心して産み育てられる
 2 住み続けたいと思える生活環境を整える
 3 食や観光をはじめとする力強い産業と雇用の場をつくる
 4 七飯町らしさを活かして人を呼び込み・呼び戻す

 人口減少下にあっても、誰一人取り残すことなく、幸福感と満足感を持って生活できる活力ある町を形成するため、子育て支援、住環境整備、企業誘致、教育の充実、産業育成をきめ細やかに推し進めてまいります。

 また、国の交付金を活用し、本年度も学校給食費の無償化を継続するなど、子育て世代の負担軽減と移住定住の促進に努めてまいります。
 
 スポーツ振興では、サッカーJリーグの秋春制移行に伴い、川崎フロンターレが8年ぶりに東大沼多目的グラウンド「トルナーレ」でキャンプを実施することとなりました。町として万全の受け入れ体制を整えてまいります。

 次に、2030年に予定されていた北海道新幹線の札幌延伸は、トンネル工事の難航により、現在は2038年度末頃へと開業時期がずれ込む見通しとなっております。当町においては、函館新幹線総合車両所の着発収容庫等の増設に伴う雇用拡大が見込まれることから、新函館北斗・札幌間の早期完成に向けて、引き続き強く要望してまいります。

 また、北海道縦貫自動車道の大沼トンネルについては、現在、西大沼工区及び峠下工区の本坑工事が行われております。完成後、当町が南北海道の交通の要衝となることを見据え、道の駅「なないろ・ななえ」周辺を流通拠点と捉えた企業誘致を推進し、雇用の拡大と確保に努めてまいります。

 こうした新幹線をはじめとする交通インフラの充実を絶好の好機と捉え、後継者の育成や持続可能な雇用体制の構築、さらには移住定住の促進、交流人口の拡大に向けた確固たる出発点としてまいります。
 
 本年度の町政に臨むに当たり、社会経済情勢の変化に的確かつ迅速に対応し、行政サービスの向上とより効果的・効率的な行政運営の実現に向けて、全庁を挙げて取り組んでまいります。
 
 詳細な施策の概要につきましては、次の「主要施策の推進」でご説明申し上げますが、事務事業の優先順位を見極めながら、一般会計における当初予算(骨格編成)に加え補正予算(政策予算等)を編成いたしましたので、ご理解ご協力を賜りますようお願い申し上げます。

3 主要施策の推進について

 本年度の主要施策につきましては、「第6次七飯町総合計画」の基本構想及び基本計画に沿って申し上げます。

第1 便利で安全なまちづくり

 はじめに、道路・交通ネットワークについて述べてまいります。
 道路の整備については、関係機関と連携を図りつつ、安全で安心な交通網の形成に努めてまいります。
 本年度の町道整備については、社会資本整備総合交付金事業による1路線の整備事業、橋梁長寿命化関連による1橋梁の修繕事業を実施するほか、久根別川広域河川改修事業に伴う道負担金事業として1橋梁の架替関連事業を、単独事業では20路線の改良舗装及び排水設備工事を実施してまいります。
 
 国道については、北海道縦貫自動車道の大沼公園IC(インターチェンジ)から七飯IC間において、大沼トンネルの本坑掘削が進められるなど、着実に事業が進捗しております。加えて、七飯藤城ICから七飯IC間の事業化に向けた調査費が予算化されたことを受け、さらなる早期完成を目指し、引き続き要望してまいります。
 
 道道については、大沼公園鹿部線、大沼公園線、大野大中山線及び七飯大野線の整備促進に向け、引き続き北海道に要望してまいります。
 
 河川については、北海道が事業主体となる久根別川広域河川改修事業のほか、藤城川、水無沢川及び蒜沢川の砂防事業の整備促進、並びに軍川の河川整備について、引き続き要望してまいります。町管理の河川については、4河川の浚渫(しゅんせつ)工事や2河川の改修整備を実施してまいります。
 
 地域公共交通については、七飯町地域公共交通計画に基づき、昨年度まで大沼地区で実施してきた移動支援実証実験「大沼お出かけ号」を本年4月から本格運行へと移行しました。
 本年度も効果的で利用しやすい公共交通施策を展開するため、鉄道、路線バス、タクシーなどの既存交通手段に加え、新たな交通手段の可能性も視野に入れた総合的な交通体系の検討を進めてまいります。町民をはじめとする多くの方々の移動の利便性を向上させ、将来にわたって持続可能な地域公共交通ネットワークの形成に努めてまいります。
 
 次に、住宅・市街地の整備について述べてまいります。
 空き家対策については、七飯町空家等対策計画に基づき、適正管理を推進いたします。七飯町空家等除却費補助金制度などを活用し、市街化区域内における旧耐震構造の空き家の除却を支援することで、住宅の建て替えを促進します。あわせて、周辺環境に悪影響を及ぼす恐れのある特定空家の解消を図り、誰もが安心して住み続けられる住環境の構築に努めてまいります。
 
 公営住宅の整備については、最終年となる本町上台団地の屋根や外壁の長寿命化改修工事を施工するほか、政策空家となっている桜団地については、計画的に解体を進め、地域特性を活かした土地利用を図ってまいります。
 
 次に、交通安全・防犯について述べてまいります。
 交通安全対策については、全道的な交通死亡事故の多発状況を鑑み、通学路や生活道路におけるこどもをはじめとする歩行者の安全確保、歩行者優先などの安全運転意識の向上、さらには交通ルールの理解と遵守の徹底を図ってまいります。これらについて、広報活動や街頭運動を通じ、地域や学校、関係機関と連携を一層密にしながら、広く交通安全運動を展開してまいります。
 また、加齢に伴う運転操作ミスなど、運転に不安を感じている70歳以上の運転免許証自主返納者を対象に、引き続き高齢者運転免許証自主返納支援事業を実施し、交通安全対策を推進してまいります。

 防犯体制の充実については、犯罪被害の未然防止に向け、警察や地域及び関係団体と連携した啓発活動に取り組むなど、社会全体で安全で安心して暮らせるまちづくりを目指してまいります。
 
 また、外灯のLED照明につきましては、外灯組合や町内会等の関係団体と協働し、引き続き適切な維持管理に努めてまいります。
 
 次に、消防・救急・防災について述べてまいります。
 消防及び救急については、本年度、南渡島消防事務組合において七飯消防署の消防用ホースの更新を予定しており、今後も設備充実が図られるよう、引き続き同組合と連携してまいります。
 
 防災については、災害に備える非常食などの備蓄を確保するほか、広報誌や防災行政無線の的確な活用、防災ラジオ機能付き戸別受信機の配付、地域コミュニティFMを活用した「町政だより七飯町」による情報発信などにより、防災・減災意識の啓発に努めてまいります。
 また、避難訓練では駒ヶ岳噴火などの災害を想定し、実効性のある避難体制を確立するため、地域住民や関係機関と連携した訓練を行ってまいります。
 
 次に、情報ネットワークについて述べてまいります。
 デジタル技術・情報通信技術を最大限に活用しながら、DX(デジタルトランスフォーメーション)を積極的に推進し、各種届出・申請や町からの通知・お知らせのオンライン化などにより、町民の利便性を向上させるとともに、業務の効率化を図り、行政サービスのさらなる向上につなげてまいります。

第2 快適なまちづくり

 はじめに、環境施策の総合的推進について述べてまいります。
 有害鳥獣対策については、鳥獣被害対策実施隊と連携し、鳥獣被害防止計画に基づき農業被害の縮減に努めます。また、ヒグマについては七飯町ヒグマゾーニング計画に基づき、緩衝地帯における被害防止個体数管理捕獲、電気柵の設置や草刈り等の対策により、人里への出没を抑制し、人命・人身被害の防止に取り組んでまいります。
 
 大沼環境保全対策については、ラムサール条約登録湿地である大沼の豊かな自然環境を次世代につなぐため、大沼ラムサール協議会の活動を支援するなど各関係機関と連携し、環境保全施策を進めてまいります。あわせて、環境学習の充実を図り、次代を担うこどもたちが、大沼の自然観察を通して自然の大切さやふるさとの魅力に触れ、豊かな感性を養いながら、素晴らしい自然を未来につなげる人材の育成に努めてまいります。
 
 大沼の水質浄化対策については、北海道と連携して湖水や流入河川の監視と測定を行い、その結果や現場の状況に応じた改善対策を実施するなど、大沼環境保全計画に基づき水質浄化に努めてまいります。

 地球温暖化対策については、豊かな自然環境や住環境は町民の皆様の暮らしを支える基盤であり、この恵みを将来にわたり引き継いでいくことが重要です。再生可能エネルギー発電事業の導入に当たっては、地域の皆様のご理解のもと、環境に十分配慮して取組を推進してまいります。

 下水道処理区域外の生活排水対策については、合併処理浄化槽の設置を推進し、公共用水域の水質汚濁防止と生活環境の保全に努めてまいります。
 
 次に、循環型社会の構築について述べてまいります。
 廃棄物対策については、プラスチック資源循環促進法の施行に伴い、よりプラスチックの分別回収と資源化を推進してまいります。リデュース(ごみの発生抑制)、リユース(再使用)、リサイクル(再生利用)のいわゆる3Rを実践し、SDGsの実現に向けた社会情勢の変化を踏まえながら、環境に配慮した資源循環型社会の構築を目指してまいります。
 また、一般廃棄物最終処分場については、効率的かつ計画的な運用を図るとともに、施設の延命化を進めてまいります。
 
 次に、上下水道事業の整備について述べてまいります。
 持続可能な水道水の安定供給及び汚水の安定処理を図るため、上下水道事業ともに各種計画等に基づき、各施設の適切な維持管理、更新及び耐震化に努めてまいります。
 また、特定環境保全公共下水道の経営効率化などを目的とした広域化事業については、詳細設計などを着実に行いながら、将来を見据えた下水道事業の経営改善に努めてまいります。

第3 ふれあいと支え合いのまちづくり

 はじめに、保健・医療体制について述べてまいります。
 保健については、社会環境や生活の変化に伴う様々な健康課題に対応し、生涯にわたり健康でいきいきと暮らしていけるよう、「第4期健康づくり基本計画」に基づき保健事業を展開してまいります。町民一人ひとりが主体的に健康づくりや食生活の改善に取り組むとともに、「生きることの包括的な支援」を家庭、地域、社会全体で支える環境づくりを効果的に推進してまいります。
 
 町民の健康意識向上のための取組として、健康アプリを活用したウォークラリーを実施するとともに、イベント期間中にウォーキングを効果的に楽しんでいただけるよう「ウォーキング講座」を開催いたします。
 また、本年度からは、国の定期接種となった帯状疱疹ワクチン予防接種の対象外となる方々のうち、50歳から65歳未満の方の任意接種に対して、接種費用の自己負担額を半額助成し、疾患リスクの軽減対策を強化してまいります。
 
 成人保健については、がん予防推進のため、がん検診の無料クーポン券の配付を継続するとともに、がんに罹患された方に対しては、社会参加の促進と経済的負担の軽減を図るため、ウィッグ等の医療用補整具の購入費助成を継続してまいります。
 
 母子保健については、妊婦や子育て世代に対し、伴走型の相談支援と子育てに必要な経済的支援を引き続き行ってまいります。
 また、乳幼児期の健診では、1か月児健診から5歳児健診までの出産後から切れ目のない健診体制の充実を図ってまいります。あわせて、こどもたちの健やかな成長の確認と就学に向けた準備をサポートするため、保健師・幼保職員・教育委員会や学校などの関係機関が緊密に連携し、継続的な支援を実施してまいります。
 
 次に、地域福祉について述べてまいります。
 介護サービスを支える人材の確保については、喫緊の課題であることから、引き続き、介護職員初任者研修の受講補助を実施するとともに、町内の介護保険及び障がい福祉サービス事業所に勤務する介護職員等への奨励金の支給により、就労促進と定着の強化に取り組んでまいります。
 また、栗山町立北海道介護福祉学校の自治体推薦制度の周知を強化し、将来の町内就業につながる人材の育成・確保を進めてまいります。
 
 地域における支え合い活動については、要援護者支え合い事業及びボランティアポイント事業を継続するとともに、生活支援ボランティアへの奨励金の支給により担い手の確保を図り、地域の支え合い体制の充実に努めてまいります。
 
 加えて、介護・障がい・こども・生活困窮など分野横断的な相談や、いわゆる8050問題などの複雑・複合化した支援ニーズに対応するため、包括的相談支援体制の充実を図るほか、関係機関と連携した専門的支援を推進し、課題の早期発見・早期解決と重度化の防止に努めてまいります。
 あわせて、特殊詐欺被害防止のための機器購入助成を継続し、設置世帯の拡大を通じて高齢者世帯の被害リスクの低減を図ってまいります。
 
 次に、子育て支援について述べてまいります。
 国において創設された「こども誰でも通園制度」につきましては、当町においても円滑な実施に努め、保護者の就労要件を問わず、子育て家庭が柔軟に保育サービスを利用できる環境を整備してまいります。これにより、在宅育児を行う家庭の孤立防止や育児負担の軽減を図るとともに、こどもの健やかな成長を支えてまいります。
 また、町内外の保育園・認定こども園等との連携を図り、保護者のニーズに即した保育選択の相談支援を継続いたします。あわせて、認可外保育施設を利用する0歳児から2歳児までの保育料負担を軽減するため、引き続き保護者の所得に応じた助成金を支給するなど、待機児童を発生させないための対策を講じてまいります。
 令和7年度に国の交付金を活用して開始した副食費の保護者負担軽減事業について、令和8年度も継続実施してまいります。
 
 老朽化が進む民間保育施設につきましては、安全・安心な保育環境の確保を最優先とし、施設の建て替えや改修に対する支援を行うことで、地域の実情に応じた持続可能な保育体制の維持に努めてまいります。
 
 放課後児童健全育成事業については、利用ニーズの増加に対応するため、民間事業者と連携して受け入れ体制の強化や施設整備を進め、こどもたちが放課後を安全・安心に過ごせる環境づくりを推進してまいります。
 また、令和9年4月の開所を目指し、建替え事業に着手した本町学童保育施設については、事業主体である民間事業者と緊密に連携し、整備及び運営準備が円滑に進むよう、引き続き支援してまいります。
 
 本町地区及び大中山地区の「子育て支援センター」並びに大沼多目的会館で実施している「ちびっこ広場」を、地域子育ての支援拠点とし、相談業務や情報提供、親子交流イベントの開催などを通じて、楽しく子育てができるよう支援してまいります。
 
 支援が必要な家庭に対しては、こども家庭センターが中心となり、関係機関との連携を一層強化して早期把握・早期対応に努めるとともに、それぞれの状況に応じたきめ細かな支援を実施してまいります。
 また、多様な取組を展開する民間団体と連携し、こどもの居場所の確保など必要な支援を進めてまいります。今後も、子育て世代に選ばれるまちづくりを目指し、地域全体でこどもと子育て家庭を支える環境の充実に、全力で取り組んでまいります。
 
 次に、高齢者福祉について述べてまいります。
 老人クラブ活動を通じた健康づくりや生きがいづくり、地域貢献活動への参加を促進し、社会参加の拡大を通じて介護予防の推進に取り組んでまいります。
 また、これらの取組と連動し、住民主体による介護予防活動を推進することで、要介護状態への移行の抑制と健康寿命の延伸に努めてまいります。
 さらに、認知症になっても住み慣れた地域で安心して暮らし続けられるよう、地域全体で支え合う共生社会の実現に向け、本年度は、認知症の本人が自らの体験や希望を語り合う「本人ミーティング」を開催し、その声を反映させた認知症施策推進計画を策定してまいります。
 加えて、今後の一人暮らし高齢者の増加を見据え、身寄りのない高齢者等への対応として、成年後見制度の普及啓発に取り組むとともに、七飯町版エンディングノートの作成や、関係機関が円滑に支援を行うためのガイドラインの整備を進めてまいります。
 
 次に、障がい者福祉について述べてまいります。
 障がいのある方が地域で安心して自立した生活を送れるよう、函館市及び北斗市と共同で設置する函館地域障害者自立支援協議会において、相談支援事業の推進や関係機関によるネットワークの構築を図り、支援体制の充実に取り組んでまいります。
 また、障がいの有無にかかわらず共に活躍できる地域共生社会の実現に向け、ひきこもり状態にある方等の社会参加を支援する参加支援事業を継続し、地域とのつながりの再構築を支援してまいります。
 あわせて、関係団体と連携し、属性や世代の垣根を超えて、障がいのある方と地域住民が気軽に交流できる機会の創出に取り組んでまいります。
 
 次に、社会保障について述べてまいります。
 国民健康保険特別会計については、引き続き特定健診の受診勧奨を行うとともに受診費用を無料化し、併せて人間ドックや脳ドック、高齢者インフルエンザ予防接種助成事業を継続いたします。これらの疾病予防や重症化予防に資する事業を積極的に推進し、病気の早期発見・早期治療を通じて増加する医療費の抑制に努め、医療のセーフティネットとして健全かつ安定した運営を目指してまいります。

第4 学ぶ喜びを生み出すまちづくり

 教育関係について述べてまいります。
 教育関係については、教育行政方針において、学校教育、生涯教育、スポーツ振興、学校給食などが詳細に示されておりますので、これを尊重してまいります。
 
 学校給食費については、物価高騰による子育て世帯の負担を軽減するため、本年度においても引き続き無償化を実施してまいります。
 また、町民の皆様から様々なご意見をいただいているスポーツセンターの整備に向けて、改めて説明会を開催してまいります。
 
 平和大使派遣事業については、平和教育の一環として町内の中学生を長崎市へ派遣いたします。現地の歴史や被爆の事実に直接触れる体験を通じて、平和の尊さと大切さを深く心に刻む機会としてまいります。

 国際交流については、国際的視野を持つ豊かな人材を育成するため、大沼岳陽学校、七飯中学校、大中山中学校及び北海道七飯高等学校の生徒を姉妹都市であるアメリカ・コンコード町へ継続して派遣してまいります。
 また、今年度4月にはコンコードカーライル高校の生徒ら約70名が来町し、町内の中学校・高校の生徒と親善交流演奏会を開催しました。今後も町民や関係団体と連携しながら、交流を深めてまいります。
 
 国内交流については、引き続き姉妹都市である香川県三木町との交流事業を推進し、相互の理解と連携を深めてまいります。

第5 活気とにぎわいのあるまちづくり

 はじめに、農林水産業の振興について述べてまいります。
 農業については、地域農業を持続させていくために担い手の育成や確保が不可欠です。輸入農産物の増加や国内他産地との競争に対抗し得る強い農業経営を確立するため、国や北海道の補助事業を活用し、農業所得の確保・向上に努めてまいります。また、引き続き産地の差別化を推し進め、高品質で安全・安心な農畜産物の生産と出荷に努めてまいります。
 あわせて、農業基盤整備事業を継続するとともに、農地の維持管理と保全については、多面的機能支払事業を活用して取り組んでまいります。
 
 林業については、森林環境譲与税を財源として有効に活用し、私有林の整備事業や木育支援活動を実施してまいります。
 また、森林組合と連携しながら、森林資源循環の促進に向けた各種町有林整備事業を実施するほか、減災対策としての治山事業についても、引き続き早期実施を要望してまいります。
 
 大沼の内水面漁業については、生態系への影響を考慮しつつ、漁業資源の確保を注視してまいります。あわせて、大沼環境保全対策協議会などの関係機関と連携してまいります。
 
 次に、商工業について述べてまいります。
 商工業については、町内の経済と雇用を支える中小企業の経営安定化を図るため、商工業経営安定資金の貸付や、保証料・利子の補給金給付を継続して実施いたします。あわせて、七飯町商工会をはじめとする関係団体と緊密に連携し、支援対策に取り組んでまいります。
 また、次代を担う若者の起業・創業を後押しするため、公益財団法人函館地域産業振興財団等と緊密に連携し、創業バックアップ事業を推進してまいります。
 さらに、豊かな水資源や優れた交通利便性を戦略的に発信し、函館地域経済牽引事業促進協議会との連携により新たな雇用の創出と経済の活性化を図るとともに、大手企業の撤退等に伴う後継企業対策についても、関係機関と連絡体制を密にし、取り組んでまいります。
 
 物産振興については、ななえ町物産振興協議会への活動支援をはじめ、地元特産品のPRを目的とした町外での展示商談会や物産催事への出店支援など、特産品を活用した企画・情報発信を展開し、魅力の向上と販路の拡大を図ってまいります。
 
 ふるさと納税については、寄附金の確保・拡大を目指すとともに、地場産品のさらなる魅力向上に向け、生産者の皆様との連携強化に取り組んでまいります。また、魅力ある返礼品の掘り起こしや戦略的なPRを推進することで、地域経済の循環と安定的な財源確保の両立を図ってまいります。
 
 次に、観光について述べてまいります。
 観光については、大沼国定公園に代表される豊かな自然をはじめ、四季を通じたアクティビティや恵みあふれる「食」など、多様な資源をSNS等で効果的に発信し、当町の魅力を発信してまいります。
 また、秋冬の閑散期における誘客を重点的に強化するため、宿泊費の補助に加え、観光関連施設や飲食店等で利用可能なクーポン券の配布事業を支援いたします。これにより、滞在の長期化と観光消費を促進し、季節に左右されない安定した観光経済の確立を目指します。
 引き続き、一般社団法人七飯大沼国際観光コンベンション協会をはじめ、一般社団法人ぐるり道南観光推進協議会、環駒ヶ岳広域観光協議会などの関係団体と密に連携しながら、観光振興に取り組んでまいります。
 
 次に、雇用対策について述べてまいります。
 雇用対策については、ハローワークとの連携による求人情報の周知徹底を図るほか、南渡島通年雇用促進支援協議会を通じて労働者のスキルアップを支援する技能講習を実施し、雇用の安定化を推進してまいります。
 また、高齢者や障がい者の方々の就労支援については、国の助成金に対する町独自の上乗せ支援を継続し、特定求職者を雇用する事業主の受け入れ体制を後押ししてまいります。
 さらに、公益社団法人七飯町シルバー人材センターとの連携により、高齢者の豊富な経験と知恵が地域社会で活かされるよう、生きがいを持って働ける環境づくりを支援してまいります。

第6 協働のまちづくり

 はじめに、協働のまちづくりについて述べてまいります。
 町民・行政・議会が互いに協力し、自ら考え、行動し、暮らしの声を反映させる「町民主体」のまちづくりが不可欠であります。
 「町民の声を生かして創る」まちづくりを進めるため、地域懇談会(タウンミーティング)を開催し、広く町政運営へのご意見を伺うとともに、それらを町政運営に反映できるよう努めてまいります。
 また、今年度から北海道大学の学生団体と連携し、まちづくりなどについて意見交換を行ってまいります。
 
 次に、自立する自治体経営について述べてまいります。
 社会の変化が加速する時代において、人口減少や少子高齢化のほか、物価高騰や労務単価の上昇などを背景に、今後も厳しい財政状況が続くものと予想されます。
 
 当町の財政運営については、令和8年度からの「第7次行財政改革大綱」に沿って、将来にわたり持続可能な財政基盤の構築に向けて取り組むとともに、これまで進めてまいりました町債及び公債費の縮減や、適切な予算の執行管理に努めてまいります。さらに、今後ますます増大する公共施設等の老朽化対策に予算を重点的に配分しながら、次世代につなぐ「まちづくり」に向けた取組を進めてまいります。

4 むすび

 冒頭で申し上げましたとおり、引き続き2期目の町政を担うにあたり、七飯町の向かうべき将来像を見据えつつ、令和8年度の町政執行に関する所信と、主な施策の概要について総括的に申し上げました。
 
 人口減少と昨今の物価高騰という荒波の中、行政運営にはこれまでにない知恵と工夫、そして「一歩前へ進める」強い意志が求められています。
 
 町民の皆様の暮らしを守り、七飯町の可能性を最大限に引き出すため、全職員一丸となって町政を執行してまいります。議会議員の皆様、そして町民の皆様の深いご理解とご協力を心よりお願い申し上げ、本年度の施政方針といたします。


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